貌(漢字)

普及版 字通 「貌(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 14画

(異体字)皃
7画

[字音] ボウバウ
[字訓] かたち・かお・すがた・あらわれる

[説文解字]

[字形] 象形
本字は皃(ぼう)。白は人の頭顱(とうろ)の形。〔説文〕八下に「儀なり。儿(じん)に從ふ。白は人面の形に象る」とし、重文二を録する。一は貌、一はに作る。頁(けつ)は礼貌を備える形。公に見えることを(頌)という。「頌儀」とはその際の儀容をいう。形の似たものを貌似という。〔逸周書、良夫(ぜいりようふ)解〕「王、貌して之れを受く」とは、外面だけの挨拶で、実意の伴わない意である。

[訓義]
1. かたち、かお。
2. すがた、ありさま、儀容。
3. かたどる、似せる、うわべ、みえ、あらわれる。
4. と通じ、みたまや。
5. (ばく)と通じ、はるか。

[古辞書の訓]
名義抄〕皃 カタチ・カホ/貌 カタチ 〔字鏡集〕貌 カヲ(ホ)・ミル・カタチ

[部首]
〔説文〕に皃を部首とし、(べん)をこの部に属する。はまた弁に作り、籀文は上部(そう)に作る。が弁冠の形である。また兜を皃に従う字として、白を人の頭に象り、皃と同じ意象の字とするが、白は兜の上部で兜(とうぼう)首鎧(しゆがい)、その鉢形の象で、これも皃の形義をとるものではない。

[声系]
皃はまたに作り、(ぼう)声に従う字に艸部・心部の字がある。艸部の字はまたに作り、心部の字はまた杪に仮借して用いる。いずれも遠の意がある。

[熟語]
貌閲貌恭・貌形貌敬貌虔・貌・貌言貌施・貌似貌取貌執貌肖貌象・貌状・貌色・貌寝貌侵・貌相貌態貌托・貌短・貌定・貌徳貌望貌容
[下接語]
意貌・花貌・外貌・顔貌・気貌・偽貌・旧貌・玉貌・形貌・敬貌・言貌・厚貌・才貌・志貌・姿貌・辞貌・実貌・愁貌・状貌・情貌・色貌・神貌・酔貌・声貌・全貌・相貌・体貌・美貌・風貌・文貌・変貌・面貌・容貌・礼貌

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報