貴志北村(読み)きしきたむら

日本歴史地名大系 「貴志北村」の解説

貴志北村
きしきたむら

[現在地名]貴志川きた岸小野きしおの高尾たかおくち

貴志川中下流域右岸沿いの河岸段丘上に広がる。西は貴志川を隔て神戸こうど国主くにしの両村、東は小野峠を越えて野田原のたはら(現桃山町)に通じる。南部を貴志川の支流山田やまだ川が流れる。天保郷帳は「古者貴志北村平村二ケ村」と注を付すが、同時期の「続風土記」は「川の東にある三箇村は高野領なり」と記し、北村の項に「按するに貴志荘高野領三村の中、当村を本村とす、因りて制札を当村に建つ」とし、同書の記すこの高野領三村(北村・小野村・井口村)の合計村高が天保郷帳の貴志北村の村高に等しいことから、貴志北村は近世、貴志庄内の高野山領三村の総称であったと思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android