朝日日本歴史人物事典 「資子内親王」の解説
資子内親王
生年:天暦9(955)
平安中期の皇女。村上天皇と皇后藤原安子の娘。安和2(969)年,三品。同母弟円融天皇と仲睦まじく,天禄3(972)年には一品に叙せられ,また准三宮,別封1000戸を加えられるなど厚く遇された。『栄花物語』には,藤原遵子の立后に当たり,内親王には従姉妹に当たる藤原詮子(東三条院)を疎略に扱うことなきよう天皇に述べたとあるが,遵子,詮子双方と親交をもち,また天延1(973)年には天皇と共に乱碁歌合を催すなど,後宮の中心的存在であった。円融天皇譲位後は内裏を退き,寛和2(986)年に出家した。
(西村さとみ)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報