資格争訟(読み)しかくそうしょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「資格争訟」の意味・わかりやすい解説

資格争訟
しかくそうしょう

国会議員の資格に関する争訟国会の各議院(衆議院参議院)は,それぞれの議員の資格に関する争訟を裁判する権能を有し,出席議員の 3分の2以上の多数による議決により議員の議席を失わせることができる(憲法55)。その手続きは国会法と各議院の規則に定められる(111条,衆議院議員規則14章,参議院議員規則15章)。議員の資格要件は公職選挙法で定められており,それは特別の認定行為を要するまでもなく客観的に明らかなものであるから(たとえば,禁錮以上の刑に処せられその執行を終わるまでの者など〈11条,11条の2〉),資格争訟が実際に生じることはほとんどないと考えられる。議席を失わせる院の決定は終局的で,司法裁判所に訴えてその救済を求めることはできないと一般に解されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む