資産デフレ(読み)しさんでふれ

ASCII.jpデジタル用語辞典 「資産デフレ」の解説

資産デフレ

保有する資産価格(地価株価)の下落により、企業や家計キャピタルロス(含み損)が発生、企業の投資意欲や家計の消費が抑制されることから起こるデフレ現象。バブル崩壊後の日本では、その影響により地価や株価が大幅な下落を記録。また実質所得から消費を省いた分が、キャピタルロスを恐れて貯蓄に回り、投資に回らないというジレンマに陥る「資産デフレ」が、景気回復の大きなブレーキとなっていた。投資欲が低調になるため積極的に設備投資などが行なわれず、経済成長にも支障をきたすことも多い。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「資産デフレ」の意味・わかりやすい解説

資産デフレ
しさんデフレ
asset deflation

株式,土地といった資産価格が大幅に下落する現象。拡大していた景気が,調整局面に入った際に顕著に現れる。実勢以上に高くなっていた資産価格が下落,手持ち資産が目減りすることで消費支出が減退するといった逆資産効果も生み出し,平成不況勢いを強めた。企業にとっても金融機関から融資を受ける場合,土地,株式などを担保とするケースが大半なため,その価値が下がれば融資債権の不良債権化,内部資産の悪化といった問題となり,金融機関の貸し渋りなどの社会不安に発展する恐れも大きくなる。

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