赤犬(読み)あかいぬ

精選版 日本国語大辞典 「赤犬」の意味・読み・例文・類語

あか‐いぬ【赤犬】

〘名〙
① 毛が黄色で赤みを帯びた犬。
狂言記膏薬煉(1700)「身どもが薬味もいろいろ大切な物が入。白がらす、赤犬(アカイヌ)の生ぎも、三足のかいる、此様な物がいるは」
② 回し者。間者(かんじゃ)。いぬ。
浄瑠璃・夏祭浪花鑑(1745)九「最前の様な赤犬めがうせると、飛出て骨がひしぎと成る」
③ 苦労して手に入れた物を他人にうまくだまし取られる人をあざけっていう。
※浄瑠璃・頼政追善芝(1724)三「ほね折って人でない者に食はるるといふ心で、宗盛を西国ではあか犬といひます」
放火をいう犯罪者仲間の隠語。〔隠語輯覧(1915)〕
※いやな感じ(1960‐63)〈高見順〉二「悪かったな。こっちがクロなら、そっちはアカイヌ(放火)」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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