赤白血病(読み)せきはっけつびょう(その他表記)erythroleukemia

改訂新版 世界大百科事典 「赤白血病」の意味・わかりやすい解説

赤白血病 (せきはっけつびょう)
erythroleukemia

骨髄性白血病の一亜型で,白血球系細胞のみならず赤血球系細胞にも成熟障害を伴って異常に若い細胞(幼若細胞)が自律的に増殖する疾患赤血球系異常幼若細胞は,悪性貧血にみられる巨赤芽球に類似する(巨赤芽球様細胞)など種々の形態異常を伴うこと,末梢血液中に出現することなどを特徴とする。また,成熟した赤血球も著しい変形を伴う。病初期に白血球系細胞の異常のほうが明らかでなかったり(赤血病),赤血球系の異常がやがて消失して通常の白血病に移行することが少なくないためディ・グーグリエルモ症候群Di Guglielmo syndromeと呼ぶこともある。白血病の約1~2%を占め,各年代層にほぼ均等に発症している。急激な経過をたどることが多いが,ときには慢性に進行する例もみられる。症状および予後は,他の型の急性骨髄性白血病とおよそ変わらない。しかし,貧血が高度であったり,また治療に抵抗性を示す例が比較的多い。
白血病
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