精選版 日本国語大辞典 「起ち端」の意味・読み・例文・類語
たち‐は【起端・立端】
- 〘 名詞 〙
- ① 出立するまぎわ。立って行くまぎわ。また、その時の酒宴や飲む酒。
- [初出の実例]「一、佰文、高野へ立はの酒」(出典:高野山文書‐応永一八年(1411)九月二〇日・天野社造営料足結解状)
- ② 立ちあがる機会。座を立つしおどき。
- [初出の実例]「まことにことのほかの大酒にて、たちはを忘れて候」(出典:御伽草子・猿源氏草紙(室町末))
- ③ ちょっと立つための場所。踏場。
- ④ =たちば(立場)②
- [初出の実例]「身を捨鐘を突きいだす、男の立端ここかしこ」(出典:歌舞伎・勝相撲浮名花触(1810)大切)
- ⑤ なりたち。性質。
- [初出の実例]「文字は中華人の言語に候。日本の言語とは詞のたちはに替有レ之候事に候」(出典:徂来先生答問書(1725)下)