出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…ふつうは多摩丘陵,千里山丘陵のように稜線が幾重にも重なり,丘陵地としてまとまって広がる。稜線高度は標高300m以下で,稜線と隣接する谷底との高度差(起伏量)は100m以下,細密な谷に刻まれ肢節が細かい。稜線は瘦せているが定高性を保つので,遠くから望むと平たんな感じを与える。…
…そこで例えば主要な山稜と隣接する主要な谷との間の距離を1辺とする方眼を,その地域にあてはめる単位面積と考えて,方眼ごとに高度差を求める。これを起伏量local relief,relief energy,available reliefと呼び,その分布図は起伏量図といわれる。 すなわち起伏量とは単位面積内の最高点と最低点の高度差であり,単位面積は地表の凹凸の規模に従ってさまざまに設定される。…
…山とは必ずしも高さの大小だけではなく,相対的な高みを指し,かつ山頂を囲む斜面との組合せでできている地形をいう。 標高だけで高山(3000m以上),中山(1000~2000m),低山(1000m以下)とする区分もあるが,主要な山稜とそれに付随する主要な谷との間の高度差で示される起伏量の大小に従って,山地を大起伏山地(起伏量1800m以上),中起伏山地(900~1800m),小起伏山地(600~900m),丘陵地(150~600m)とする区分がある(アメリカの地理学者トレワーサによる)。これは世界の山地を対象にした区分なので,日本の山地に対しては上記の区分基準を下げ,大起伏(1000m以上),中起伏(500~1000m),小起伏(150~500m),丘陵地(50~150m)のようにした方が当てはめやすい。…
※「起伏量」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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