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超音速輸送機 ちょうおんそくゆそうきsupersonic transport; SST

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

超音速輸送機
ちょうおんそくゆそうき
supersonic transport; SST

超音速で巡航する輸送航空機。超音速旅客機,SSTとも呼ばれる。 1960年代,イギリス,フランス,アメリカ合衆国およびソビエト連邦で一斉に開発が始まり,イギリスとフランスは共同でコンコルドを完成,ソ連もツポレフ Tu-144として実現した。これらの SSTで技術的に最も重要な課題は,空力加熱ソニック・ブームの問題で,両機ともにアルミニウム合金の使用可能な限度として,飛行マッハ数を約 2.3 (機体表面の最高温度 150℃程度) とした。一方アメリカの SSTはボーイング 2707として計画され,チタン合金および不銹鋼 (ふしゅうこう) 系の材料を使うことで,マッハ 2.7 (表面の最高温度は 260℃程度) を想定したが,開発費の高騰とソニック・ブームに反対する世論から,1971年に開発中止となった。 Tu-144は 1968年 12月 31日に初飛行し,1975年から貨物便として就航,1977年 12月1日から翌 1978年6月1日まで超音速の旅客輸送を行なった。この7ヵ月間の飛行回数は 102回であったが,その後は飛んでいない。他方コンコルドは 1969年3月2日初飛行,英国航空エールフランスが採用して 1976年1月 21日に就航した。しかし 2003年,両社ともに運航を終了した。

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百科事典マイペディアの解説

超音速輸送機【ちょうおんそくゆそうき】

SST

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典内の超音速輸送機の言及

【SST】より

…super‐sonic transport(超音速輸送機)の略で,運航を主として音速より速い速度(ふつうは音速の2~3倍のM2~3)で行う輸送用の航空機。
[出現の背景]
 ジェット機は空気抵抗を小さく(揚抗比を大きく)保ちながら高速で飛ぶほど距離当りの燃料消費が少なくてすむ。…

【航空気象】より

…運航管理者は飛行計画に利用し,機長は飛行中の天気変化の判断に役立てる。
[超音速機と今後の気象サービス]
 1970年代前半に登場した超音速輸送機(SST)は巡航高度1万6000~1万8000m,巡航速度マッハ2であり,この飛行に影響を与える気象要素には,風,気温,雲,降水,乱気流などがあるが,このほかSSTから発生して地上に影響を与えるソニックブームや,SSTが受ける高空での強い太陽放射やオゾンの問題がある。成層圏ではジェット気流のような強い風は吹かないので,風については問題はないが,気温は重要である。…

【コンコルド】より

…イギリスとフランスが共同で開発したSST(超音速輸送機)。当初は両国でそれぞれ別個にSSTの開発が進められていたが,開発費が莫大となること,両機に共通性が多いことから,1962年共同開発することを協定した。…

※「超音速輸送機」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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