越絶書(読み)えつぜつしょ(その他表記)Yuè jué shū

改訂新版 世界大百科事典 「越絶書」の意味・わかりやすい解説

越絶書 (えつぜつしょ)
Yuè jué shū

中国,周代の国の興亡を記した書。15巻。後漢の袁康の著。一説子貢,あるいは子胥(ししよ)の著という。伍子胥が呉に入り,楚を破り越を服することから始まり,戦国の春申君が呉に封ぜられるところで終わる。呉・越の興亡を叙述して《呉越春秋》と相出入するが,文章の博奥で壮麗な点は本書がまさるとされる。史実や人物の評価から推して,また孔子の《春秋》を称引することから,公羊家(くようか)の系統とみる説がある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 利国 日原

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む