身抜(読み)みぬけ

精選版 日本国語大辞典 「身抜」の意味・読み・例文・類語

み‐ぬけ【身抜】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ある状態から身をぬけさせること。負うべき責任苦労などから脱れること。それとの関係を断つこと。また、その言行。責任のがれ。
    1. [初出の実例]「かなしや身ぬけをさせぬ手形を書(かか)せ、切近付ば又借替」(出典浮世草子・好色二代男(1684)八)
  3. 遊女芸妓が、その勤めをやめて、遊郭から出ること。身請けされること。ひかされること。落籍。みぬき。
    1. [初出の実例]「又年明けば茶屋・風呂屋の濡れ衆と呼ばれ、前銀取て此里の身ぬけするもあり」(出典:浮世草子・好色万金丹(1694)一)
  4. 従来の勤めから身を引くこと。
    1. [初出の実例]「神官家筋相続の忰は〈略〉初て神勤仕候節は身抜等の法則有之儀に御座候哉」(出典:志筑藩伺‐明治四年(1871)五月一〇日(法規分類大全))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android