転位すべり(読み)てんいすべり

最新 地学事典 「転位すべり」の解説

てんいすべり
転位すべり

dislocation glide

結晶内のすべり面に沿う転位のすべり運動。低温型塑性変形の主要な変形機構。低温型塑性流動では,歪み速度は応力の指数関数に比例する(指数関数則)。転位すべりによる変形は,厚い百科事典の端を押すと頁と頁の間が少しずつすべって事典が剪断する現象と類似。温度が低いので,転位の上昇(転位がすべり面をはずれる動き)は起こらない。したがって,転位の再配列による回復はほとんど起こらず,変形とともに転位密度は上昇して,通常顕著な歪み硬化を示す。さらに歪みが増加すると,もつれた転位のネットワークからなるセル構造が形成され,最終的には破断に至る。多くの造岩鉱物に低温型塑性変形を起こすには,高圧下でクラックを閉じさせて破壊を押さえるなどの工夫が必要。

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参照項目:転位クリープ

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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