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指数関数 しすうかんすうexponential function

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

指数関数
しすうかんすう
exponential function

ねずみ算などの倍増しの法則を定式化したもので,x を任意の実数とするとき,関数 yax(a>0) を,a を底とする指数関数という。その逆関数を a を底とする対数関数という。指数関数の値は,常に正である。最も重要な指数関数は yex (または y= exp x ) である。ここで e は,ネーピアの数 (自然対数) であって
で与えられる。指数関数 ex
のように,マクローリン級数に展開できる。また,これは,変数 x を複素数として複素変数の場合に拡張される。このべき級数は複素平面上のあらゆる点で収束し,特に実数値 x に対しては ex 乗と等しくなる。この性質から,上記のべき級数で定義された解析関数を,ex で表わし,これを指数関数という。複素数 zxiy と表わせば,

ezex+iyexeiyex( cos yi sin y)

が成り立つ。指数関数 yex のグラフを指数曲線という。

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デジタル大辞泉の解説

しすう‐かんすう〔‐クワンスウ〕【指数関数】

aを1でない正の定数とするとき、関数yaxを、aを底(てい)とするxの指数関数という。

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百科事典マイペディアの解説

指数関数【しすうかんすう】

aを正の定数,xを実数変数とする関数a(x/)をいう。特にe(x/)(eは自然対数の底)が重要で,この関数は何回微分または積分しても同じ形を保つ。一般の指数関数a(x/)はe(x/) (log/) (a/)と書ける。
→関連項目双曲線関数

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世界大百科事典 第2版の解説

しすうかんすう【指数関数 exponential function】

正の数aの累乗an(an乗)を考えるとき,nを累乗の指数というが,指数の概念を任意の実数xに拡張しaxを以下のように定義する。まず正の有理数rm/n(m,nは正の整数)に対してと定義する。次に任意の実数xに対して,xに収束する有理数列{rn}をとりと定義する。こうしてaxがすべての実数xに対して定義されて,指数法則が成り立つ。 さらに,axxに関して連続的に変化する。すなわちaxxの連続関数である。

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大辞林 第三版の解説

しすうかんすう【指数関数】

a を 1 でない正の定数、 x を変数とするとき、y a x の形の関数を、 a を底とする指数関数という。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

指数関数
しすうかんすう
exponential function

a>0, a≠1として、yaxで表される関数で、aを指数関数の底(てい)という。xが1, 2, 3のような自然数のとき、axaの累乗、すなわちax回掛け合わせたものである。
  a1a, a2a×a,
  a3a×a×a,……
x=0については、a0=1と定める。たとえば30=1である。xが負の整数のときは、ax=1/a-xと定める。たとえば、
  10-1=1/10=0.1,
  5-2=1/52=0.04
となる。以上、整数値xについて定められたaxに対して、次の指数法則が成り立つ。
(1)axayax+y
   たとえばa5×a4a9
(2)(ax)yaxy
   たとえば(23)2=26=64
(3)(ab)xaxbx
   たとえば63=(3×2)3
        =33×23
 xが有理数のとき、xn/mnは整数、mは正の整数)として、axanm乗根

と定める。この拡張された指数についても、指数法則はそのまま当てはまる。たとえば、
  82/3=(23)2/3=23×2/3=22=4
 xが実数のときaxを定義するには、次のような考察をする。いまa>1としておく。このとき、有理数x,x′(xx′)について、axax′である。そして、

であるから、実数xに対して、r1, r2,……をxに収束する有理数の列とすれば、

が存在して、この極限値はxのみによって定まり、xに収束する有理数列のとり方にはよらないことがわかる。この値をaxと定める。このようにしてすべての実数xについてaxが定められ、これについても指数法則は成立する。0<a<1のときはax=(1/a)-xと定めればよい。yaxのグラフでは、a>1のとき、axは増加関数で、x=0のときy=1となる。そして、

0<a<1のとき、axは減少関数で、x=0のときy=1、そして、

指数関数の底としては、

である数eを用いることが多い。これは無限級数

の和としても得られる。
  e=2.71828182845904523536……
これを用いると、

指数関数の微分、積分は次のようになる。

ここでlogaaの自然対数である。

xのすべての複素数値に対して収束する級数であるので、これによってexの、指数xを複素数に拡張したときの値を定義する。

と置けば、
  eiθ=cosθ+isinθ
となる。これをオイラーの公式という。一般の
複素数α+iβについては、
  eα+iβ=eα(cosβ+isinβ)
となる。
 exはexpxと書くことも多い。指数関数の定義の仕方について述べておこう。解析教程の多くは、本文のように指数関数を定義したあとに、その逆関数として対数関数を定義して、それらの導関数や積分を調べていくことになっている。しかしながら、有理数の指数の定義(一般の正数についてm乗根の存在をあらかじめ証明しておかなければならない)から出発して実数の指数の定義にまで到達するのには、実数論特有の相当の手間がかかり、厳密な証明はやさしいものではない。一方、対数関数には、

の関係がある。そこで直観的にわかりやすく定積分の議論をある程度済ませたあとで、この積分で逆に対数関数を定義する。こうしても論理的整合性の失われる部分は少ないし、対数関数の満たす関数方程式を、積分の知識から形式的に証明できる。したがって、この形で対数関数を導入して、その逆関数として指数関数を教えるほうがよいという意見も多く、しばしばこの方法が試みられている。[竹之内脩]

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