造岩鉱物(読み)ゾウガンコウブツ

  • rock-forming mineral
  • ぞうがんこうぶつ ザウガンクヮウブツ
  • ぞうがんこうぶつ〔ザウガンクワウブツ〕
  • 造岩鉱物 rock forming mineral

世界大百科事典 第2版の解説

岩石は1種類以上の鉱物が集合して構成されているが,この岩石を構成している鉱物を造岩鉱物という。多くはケイ酸塩鉱物とシリカ鉱物であるが,元素鉱物硫化鉱物ハロゲン化鉱物,酸化鉱物,水酸化鉱物,炭酸塩鉱物,リン酸塩鉱物,硫酸塩鉱物なども含まれる。現在知られている1000種類をこえる鉱物のうちおもな造岩鉱物はごく限られた数である。 火成岩は主としてシリカ鉱物と,長石族,準長石類,雲母族,輝石族,角セン石族,カンラン石族のケイ酸塩鉱物のうちの数種類,そのほかに少量の磁鉄鉱チタン鉄鉱(いずれも酸化鉱物)やリン灰石(リン酸塩鉱物)などからなっている。

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大辞林 第三版の解説

岩石を構成する鉱物。石英・長石・雲母・輝石・角閃かくせん石・橄欖かんらん石など。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

各種岩石を構成する鉱物中、その主要成分をなす鉱物。火成岩に例をとれば、それらを構成する鉱物は、珪(けい)酸鉱物族、長石族、準長石類などからなる珪長鉱物と、橄欖(かんらん)石族、輝石族、角閃(かくせん)石族、雲母(うんも)族などからなる鉄苦土鉱物(苦鉄鉱物ともいう)という二つの区分を設けることで、ほとんどすべての火成岩の構成鉱物をこれに含めることができる。準長石のみが類となっているのは、岩石学的に準長石として扱われるものが、いくつもの異なった族に属しているためである。
 厳密に用いるときには、火成岩造岩鉱物、堆積(たいせき)岩造岩鉱物、変成岩造岩鉱物というように成因的分類に基づく区分との複合語となる。[加藤 昭]
『森本信男著『造岩鉱物学』(1989・東京大学出版会) ▽松井義人・坂野昇平編『岩石・鉱物の地球化学』(1992・岩波書店) ▽地学団体研究会編『新版地学教育講座3 鉱物の科学』(1995・東海大学出版会) ▽周藤賢治・牛来正夫著『地殻・マントル構成物質』(1997・共立出版) ▽鳥海光弘ほか著『岩波講座地球惑星科学5 地球惑星物質科学』(2000・岩波書店)』

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 岩石を構成する鉱物。石英・長石・雲母・輝石・角閃石・橄欖(かんらん)石・緑泥石・ざくろ石・緑簾(りょくれん)石など。〔英和和英地学字彙(1914)〕

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化学辞典 第2版の解説

岩石を構成する鉱物.おもなものは石英長石類,准長石類,雲母類,角せん石類,かんらん石類,輝石類,ざくろ石類,スピネル類,緑泥石類,沸石類,緑れん石類,ジルコンりん灰石チタン石,炭酸塩類,蛇紋石類である.たとえば,花こう岩はおもに,石英,長石,雲母からなり,そのほか2,3の副成分を少量含んでいる.この場合,これらの鉱物を花こう岩の造岩鉱物という.岩石を構成している鉱物の組合せや,その種類,およびその晶出の順序などの研究によって,岩石の成因や,生成の条件の解明に大いに役立っている.

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