辛皮(読み)カラカワ

デジタル大辞泉 「辛皮」の意味・読み・例文・類語

から‐かわ〔‐かは〕【辛皮】

サンショウの、若い小枝の皮。香辛料薬用にする。

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精選版 日本国語大辞典 「辛皮」の意味・読み・例文・類語

から‐かわ‥かは【辛皮】

  1. 〘 名詞 〙 山椒(さんしょう)の若い小枝の樹皮。薬用、香辛料などにする。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「からき物。からし から桃 からかはや」(出典:天正本狂言・酢辛皮(室町末‐近世初))
    2. 「棚さがしに肉餠(かまぼこ)辛皮(カラカハ)煮染などをしてやらるる有様を」(出典浮世草子好色敗毒散(1703)五)

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世界大百科事典(旧版)内の辛皮の言及

【サンショウ(山椒)】より

…そのあと結実した青い実が実ザンショウ,完熟した実を粉末にしたのが粉ザンショウで,実ザンショウはつくだ煮などにし,粉ザンショウは蒲焼,焼鳥その他の薬味にする。なお,これも鞍馬の名物とされたものに辛皮(からかわ)がある。若い枝の樹皮をあく抜きしたもので,細かく刻んでしょうゆで煮たり,塩漬やかす漬にし,茶漬の菜などとして喜ばれたものであった。…

【でんぶ(田麩)】より

…田夫については間接的にではあるが,《料理網目調味抄》(1730)に記載がある。それは,こまかくした田作,昆布,辛皮(からかわ)(サンショウの樹皮),焼麩,ゴボウ,黒豆に古酒1升としょうゆ5合を加えてよく煮詰め,焼塩と砂糖でかげんを調え,でき上がりにケシの実をいってかけるというもので,その名を都春錦(としゆんきん)と呼んだ。いまもそれに近い振りかけ用食品があるが,その都春錦を簡略にしたものが田夫だというのである。…

※「辛皮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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