好色敗毒散(読み)こうしょくはいどくさん

世界大百科事典 第2版の解説

こうしょくはいどくさん【好色敗毒散】

浮世草子。夜食時分(やしよくじぶん)作。1703年(元禄16)刊。5巻。大坂の新町を主に,京の島原,江戸の吉原に関する15章の好色短編より成る。珍奇なケースを設定し,意外の落ちに導く技巧派の秀作。彼の第1作《好色万金丹》に比べ筋の運びに曲折が加わり,まとまりがよいのは,当時の浮世草子界の趣向本位の風潮の反映である。夜食時分は大坂の俳諧師と思われるが,正体は不明で以後も作品はない。【長谷川 強】

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

今日のキーワード

犯人蔵匿罪

罰金以上の刑にあたる犯罪を犯した犯人または拘禁中に逃走した被拘禁者を蔵匿したり,隠避させる罪 (刑法 103) 。蔵匿とは,隠れる場所を提供することによって,隠避とは,逃走資金や変装用具などを提供する...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android