辰尾新村(読み)たつおしんむら

日本歴史地名大系 「辰尾新村」の解説

辰尾新村
たつおしんむら

[現在地名]大沢野町新村しんむら、富山市上熊野かみくまの

神通川支流熊野川の南縁に位置し、対岸辰尾村・上熊野村(現富山市)、南は合田ごうだ村・下大久保しもおおくぼ村。加賀藩領から万治三年(一六六〇)以降富山藩領。辰尾村の枝村で、元和元年(一六一五)の熊野川大洪水により水路が変わり本村と分離したという。その後も熊野川出水の際に被害を受けた。村の草分は野積のづみ(現八尾町)出身で、源頼光四天王の一人渡辺綱の後裔と伝える。地内を北流する大久保用水は寛保年間(一七四一―四四)・明和年間(一七六四―七二)に開削工事が行われたが、完成したのは文化一〇年(一八一三)岡田屋嘉兵衛によってであった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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