辰野村
たつのむら
[現在地名]辰野町大字辰野
大城山塊の南端、天竜川とその支流横川川に囲まれた地域。辰野の初見は、「吾妻鏡」治承四年(一一八〇)九月一〇日の条に「竜市」とあり、諏訪郡岡仁谷郷とともに諏訪社下社に寄進されている。
天正一九年(一五九一)の信州伊奈青表紙之縄帳に村位は中、村高は「五百三拾七石八斗六升 辰野」とあり、高遠藩政下では上伊那郷の辰野村となった。諏訪社下社の課役としては古来、春宮参の鳥居の造営にあたり、下社史料(武田信玄諏訪下社造宮改帳)には辰野氏の名前もみえる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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