長野県中部,上伊那郡の町。人口2万0909(2010)。伊那盆地北端に位置し,北から東にかけて塩尻,岡谷,諏訪の3市に接する。宮木,小野は近世三州街道(現,国道153号線)の宿駅であったが,1906年中央本線開通により辰野駅が置かれ,さらに09年伊那電車軌道(現,JR飯田線)の起点となり,駅の周辺が急速に発展した。中心部を南流する天竜川の本支流沿いには水田が開かれ,傾斜地は果樹園や桑園に利用されている。松本諏訪新産業都市に隣接して,精密機械工業をはじめとする製造業が盛ん。また北部の上島は竜渓硯の産地として知られる。ホタルの名所の松尾峡,天然記念物の蛇石のみられる横川峡などがあり,天狗原一帯に自生するシダレグリは天然記念物に指定されている。南の箕輪町との町界付近には中央自動車道伊北インターチェンジがある。
執筆者:萩原 毅
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
3/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
2/13 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
1/12 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
12/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/10 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新