辻斬(読み)つじぎり

世界大百科事典 第2版の解説

つじぎり【辻斬】

路上で不意に通行者を切り殺すこと。江戸時代,武士が自己の剣技あるいは刀の切れ味をためすために行い,ことに江戸時代初期に流行して治安をみだした。幕府はしばしば禁令を発しており,《公事方御定書(くじかたおさだめがき)》(1742)下巻71条には〈辻切いたし候もの,引廻(ひきまわし)の上死罪〉と規定している。江戸時代中期以後は減少したが,幕末には暗殺,強盗などの形でこれが復活している。【平松 義郎】

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精選版 日本国語大辞典の解説

つじ‐ぎり【辻斬】

〘名〙
① 武士が、刀の切れ味や自分の技量をためすため、または、武術練磨と称して、夜、道に出て不意に往来の人を切ること。不意に往来の人に切りかけて殺傷し物を奪うこともあった。また、それをする人。
※太平記(14C後)一二「加様のそらがらくる者共、毎夜京白河を廻て、辻切(ツジギリ)をしける程に」
② 女学生の帰宅の途中を待ちうけて誘惑することをいう、不良仲間の隠語。〔モダン新用語辞典(1931)〕

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世界大百科事典内の辻斬の言及

【様斬】より

…朝右衛門はまた,町奉行同心に代わって斬首刑の首打役(くびうちやく)を務めることがあり,その際に大名,旗本,陪臣から依頼された刀をためした。なお路上に通行人を襲う辻斬(つじぎり)にも様斬の目的をもつものがあったが,これはもとより犯罪として罰せられた。【加藤 英明】。…

※「辻斬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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