路上(読み)ロジョウ

デジタル大辞泉 「路上」の意味・読み・例文・類語

ろ‐じょう〔‐ジヤウ〕【路上】

道の上。道ばた。「路上駐車」
どこかへ行く途中。「通学路上知人に会う」
[補説]書名別項。→路上
[類語]みち通り往来道路車道街路舗道ほどう街道往還通路路面ロードルート

ろじょう【路上】[書名]

若山牧水の第4歌集。明治44年(1911)刊行

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精選版 日本国語大辞典 「路上」の意味・読み・例文・類語

ろ‐じょう‥ジャウ【路上】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古くは「ろしょう」 ) 道の上。道のほとり。みちなか。途上
    1. [初出の実例]「路上 ロシャウ」(出典:色葉字類抄(1177‐81))
    2. 「或人路上にて人に逢て」(出典:俳諧・去来抄(1702‐04)同門評)
    3. [その他の文献]〔杜牧‐清明詩〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「路上」の意味・わかりやすい解説

路上
ろじょう
On the Road

アメリカの作家ジャック・ケロアックの小説。1957年刊。「ビート世代(ジェネレーション)」のバイブルとして人気を得た。第二次世界大戦後のアメリカの金権政治や機械文明の圧力、伝統の重みなどに打ちひしがれたビート世代の若者たちが人間性の回復を求め、至福の道を目ざし、自動車を疾駆させ繰り広げる放浪物語。スピード、ジャズ、酒、麻薬、たばこ、セックスなど感覚的法悦感に酔いつつ、すさまじい活力で北米大陸を縦断メキシコに至る数千マイルに及ぶ路上のドラマを、作者は巻紙にタイプライターでジャズの即興演奏よろしく矢つぎばやに打ち出した。中心人物は作者の友人ニール・カサディを、他の主要人物の1人は親友のビート詩人ギンズバーグをモデルにしている。

[小原広忠]

『福田実訳『路上』(1977・河出書房新社)』

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普及版 字通 「路上」の読み・字形・画数・意味

【路上】ろじよう

みち。

字通「路」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の路上の言及

【ビート・ジェネレーション】より

…そして,日常的な行動様式,性の問題,服飾など,一般の風俗的な価値観などにも多大の影響をおよぼした。この運動の端緒の一つに,解放された個性の自然発生的な発動に力点をおこうとする文学・芸術上の新運動があったが,アレン・ギンズバーグの詩《吠える》(1956),ジャック・ケラワックの小説《路上》(1957)などは,ビート運動の高らかな宣言であったともいえるし,ノーマン・メーラーの評論《白い黒人》(1957)などはその強力な擁護論であった。この運動に参加した人たちは,具体的には,それぞれの行動様式にニュアンスをもたせて,ヒッピー,ヒップスター,〈聖なる野蛮人〉などと呼ばれることもある。…

【若山牧水】より

…同年創刊された《創作》の編集を担当し,のちに創作社を結び,これをみずからの主宰誌とした。浪漫的心情を朗々とした調べにのせたところに特色があるが,《路上》(1911)以後自然主義的傾向を深めた。一時破調の歌を試みたが,やがて伝統的な自然詠に本来の道を見いだし,酒と旅のうちに生涯を終えた。…

※「路上」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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