返し歌(読み)カエシウタ

デジタル大辞泉 「返し歌」の意味・読み・例文・類語

かえし‐うた〔かへし‐〕【返し歌】

贈られた歌に答えて詠む歌。返しの歌。返歌へんか。かえし。⇔懸け歌
長歌に添えた短歌反歌はんか
神楽歌かぐらうた東遊あずまあそで、歌を二段に分けて歌うとき、前の段の末句を後の段の末で繰り返して歌うこと。

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精選版 日本国語大辞典 「返し歌」の意味・読み・例文・類語

かえし‐うたかへし‥【返歌・反歌】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 贈られた歌に対する返事の歌。かえし。へんか。⇔懸歌(かけうた)
    1. [初出の実例]「俊成の返哥に、秋になり風の涼しくかはるにも涙の露ぞしのに散りける」(出典:正徹物語(1448‐50頃)下)
  3. 神楽や東遊(あずまあそび)で、歌を二段に分けてうたうとき、初めの方の末句を第二段の末句で繰り返してうたうこと。
  4. 神楽歌などで、律から呂(りょ)に、または、呂から律などに調子を変えてうたうこと。かえしもの。
    1. [初出の実例]「舞人出畢陪従反歌退出」(出典:江家次第(1111頃)六)
  5. 長歌の後に添える短歌。反歌(はんか)
    1. [初出の実例]「反歌(カヘシウタ) さりともとおもふ心ぞなほ深き絶えで絶え行く山川の水」(出典:尾張家本増鏡(1368‐76頃)一)

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