デジタル大辞泉 「迫む」の意味・読み・例文・類語 せ・む【▽迫む/×逼む】 [動マ下二]1 近づき寄る。おし迫る。「無常の来たることは水火の―・むるよりも速やかに」〈徒然・五九〉2 きつく締めつける。ぴったりと身につける。「御襪したうづのいたう―・めさせ給ひけるに」〈大鏡・兼家〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「迫む」の意味・読み・例文・類語 せ・む【迫・逼】 [ 1 ] 〘 自動詞 マ行下二段活用 〙 ぎりぎりに近寄る。近づく。せまる。→せめて。[初出の実例]「高名華裔(くゎえい)に振ふと雖も、妖災窘(セムル)日には帰(よ)る所无く〈国会図書館本訓釈 窘 セムル〉」(出典:日本霊異記(810‐824)中)「山川のみなぎる水の音聞けばせむる命ぞおもひ知らるる」(出典:山家集(12C後)中)[ 2 ] 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙 ⇒せめる(攻)迫むの補助注記( 1 )自動詞は「せまる」と同語源でほとんど同じように用いられたが、中世以降、もっぱら「せまる」に移行したかと思われる。なお、「色葉字類抄」には「逼 セム」と「迫 セマル」の両形が見える。( 2 )他動詞は「せめる(責)」「せめる(攻)」の二項に示した。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例