日本大百科全書(ニッポニカ) 「連ソ容共・工農扶助」の意味・わかりやすい解説
連ソ容共・工農扶助
れんそようきょうこうのうふじょ
1924年、中国国民党によって推進された政策。国民党が当時のソ連と手をつなぎ、中国共産党と提携して労働者、農民の運動を支えつつ革命を促進しようとした政策で、孫文(そんぶん/スンウェン)は1922年にはマーリンと、23年にはヨッフェと会見し、ボロジンを政治顧問として招いた。共産党も結党以来国民党との提携を考えており、23年6月、共産党員が個人的に国民党に加入することを決定した。国民党は24年1月第1回大会を開き、連ソ容共・工農扶助の政策を確立し、第一次国共合作が行われたが、孫文の死後の27年、蒋介石(しょうかいせき/チヤンチエシー)らによってこの政策は破棄された。
[安藤彦太郎]