連絡運輸(読み)れんらくうんゆ

改訂新版 世界大百科事典 「連絡運輸」の意味・わかりやすい解説

連絡運輸 (れんらくうんゆ)

広義には異なる交通企業間における旅客貨物直通運送をいうが,狭義にはJR(旧,国鉄)と他の鉄道,自動車,旅客船などとのものをいう。その最初は1882年に太湖汽船が琵琶湖航路を開いて,国鉄東海道線のうち未開通の長浜~大津間を連絡したときに始まる。第2次大戦前には内地だけでなく,当時の朝鮮,中国の鉄道とも連絡運輸を行い,シベリア鉄道経由でヨーロッパ各国の鉄道とも国際連絡運輸を行っていた。連絡運輸は,連絡乗車券の発売など運送契約の面だけでなく,車両の直通等により運送行為そのものについても行われる場合があり,また連絡駅の共同使用もその一つの態様である。これらの場合の収入,費用については,一定の方式により関係輸送機関の間で案分し,精算される。とくに車両の直通は,国鉄と民営鉄道との間の貨車の直通として古くから行われてきたほか,観光路線等への旅客列車の直通があり,さらに近年は地下鉄との間の相互乗入れ方式による電車の直通運転が首都圏を中心に行われている。連絡運輸は,JRと他の交通企業との間だけでなく,民営鉄道相互間でも広く行われている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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