達屋酢蔵神社(読み)たつやすくらじんじや

日本歴史地名大系 「達屋酢蔵神社」の解説

達屋酢蔵神社
たつやすくらじんじや

[現在地名]茅野市ちの 横内

横内よこうち村平坦地の中央に位置し、社前を諏訪大社上社参道が通じている。旧村社。達屋社は祭神大己貴命・手置帆負命で諏訪大明神末社三九神のうちしも十三所じゆうさんかしよの一つ、酢蔵社は祭神八意思兼命で同じく中ノ十三所の一つである。達屋は立屋・楯屋・立矢・楯矢、酢蔵は酒倉・酒蔵の字を用いられたことがある。

嘉暦四年(一三二九)とされる鎌倉幕府より諏方上宮十三所末社造営下知状(守矢氏蔵)に「達屋 御造営栗林両郷之役」とあり、永禄八年(一五六五)武田信玄が発した「諏方上下社祭祀再興次第」に「楯屋之宮之儀、栗林南北両郷之役之由、任本帳之文、彼郷中之田役七年ニ一度催促、可加修理者也」とある。「諏訪神社祭典古式」には「此日(三月丑日)国司栗林郷立屋社ニ着ク」とあり、毎年の諏訪神社の春の例祭御頭祭に国司が奉幣使として参着する場であったことがわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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