還魂紙(読み)カンコンシ

デジタル大辞泉 「還魂紙」の意味・読み・例文・類語

かんこん‐し〔クワンコン‐〕【還魂紙】

《使い古した紙をよみがえらせる意から》がえしの紙。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「還魂紙」の意味・読み・例文・類語

かんこん‐しクヮンコン‥【還魂紙】

  1. 〘 名詞 〙 ( 使い古した紙を新しく蘇(よみがえ)らせる意から ) 漉返(すきがえ)しの紙。
    1. [初出の実例]「故紙を以て抄きたる還魂紙なり」(出典:日本教育史略(1877)文芸概略〈榊原芳野〉)
    2. [その他の文献]〔天工開物‐造竹紙〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「還魂紙」の意味・わかりやすい解説

還魂紙
かんこんし

中国の紙名。使用済みの故紙を繊維状にほぐし、ふたたび漉(す)き返した再生紙で、日本宿紙(しゅくし)に相当する。明(みん)の宋応星(そうおうせい)が著した『天工開物(てんこうかいぶつ)』(1637)に、中国で紙が貴重であった時代に考案されたと記してあるが、明以前の中国文献にこの名は見当たらない。

[町田誠之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ビャンビャン麺

小麦粉を練って作った生地を、幅3センチ程度に平たくのばし、切らずに長いままゆでた麺。形はきしめんに似る。中国陝西せんせい省の料理。多く、唐辛子などの香辛料が入ったたれと、熱した香味油をからめて食べる。...

ビャンビャン麺の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android