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竹紙 チクシ

デジタル大辞泉の解説

ちく‐し【竹紙】

中国産の竹の繊維で作った紙。破れやすいが墨引きがよく、書画に用いた。
竹の幹内にある紙状の薄皮。

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世界大百科事典 第2版の解説

ちくし【竹紙】

竹を製紙原料とする紙。中国では唐の初めころから漉(す)かれたとみられ,薄いわりにはじょうぶで平滑なため,書画などに用いられた。北宋以後,技術向上によりさらに良質で大量かつ安価につくられるようになり,宋元版をはじめ,明・清には版本や書画用に最も多く用いられた。原料とされる竹はマダケハチクなど50種以上あり,《天工開物》によれば,枝葉の生えようとしている竹を最上とし,6月6日ころに山上で竹をきる。1.5mほどにきって溜池に100日以上漬けてから槌でたたいて清水で皮を洗い去り(これを〈殺青(さつせい)〉という),繊維状になったもの(竹麻ちくま))に石灰を塗って8昼夜ほど煮る。

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大辞林 第三版の解説

ちくし【竹紙】

竹の繊維を材料として作った紙。主に中国で作られた。薄く破れやすい。書画に用いる。
竹の幹の中にある薄皮。明笛みんてきなどの歌口に使う。
料理で、材料を紙のように薄く切ったもの。 「 -栗」 「 -昆布」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

竹紙
ちくし

多くの国語辞書には、「竹の幹の内面にある薄い皮膜、またはこれに似た薄い鳥の子紙、雁皮紙(がんぴし)、あるいは唐紙の異称」と説明されているが、用例が見当たらない。731年(天平3)の『正倉院文書』に初出する竹幕紙(ちくまくし)が竹紙と同じものであるとすれば、中国や台湾で抄造される竹の繊維を原料とした紙と解される。明(みん)の宋応星(そうおうせい)著『天工開物(てんこうかいぶつ)』(1637)には、殺青(さっせい)(汗青(かんせい))と称して竹紙の製法が詳述されている。[町田誠之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

図書館情報学用語辞典の解説

竹紙

若竹の繊維を原料に漉かれた中国製の紙.晋唐の時代に始まり,明時代の印刷に多く用いられた.虫には強いが,折りに弱く,あまり丈夫ではない.日本では,江戸の中期以降に書画に用いられた.

出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典について 情報

世界大百科事典内の竹紙の言及

【紙】より

… 粗末な紙の材料には麦や稲の茎を使用したが,これらは〈土紙〉とか〈火紙〉などと呼ばれた。中国では後世〈竹紙〉がかなり広く使用されたが,この製法がいつごろ始まったかにはかなり問題がある。南宋の趙希(ちようきこく)の《洞天清録集》には,二王(王羲之,王献之)の真跡は多く会稽の竪紋竹紙に書かれているが,これは東晋の南渡後には北方の紙が得がたく,また2人は会稽にいることが多かったからだという。…

※「竹紙」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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