日本歴史地名大系 「那賀村」の解説
那賀村
なかむら
[現在地名]緒川村那賀
緒川西岸の平坦地に位置し、東西に低い山がある。緒川は村内を北から南へ大きく蛇行しながら流れる。北は
「新編常陸国誌」の那珂郷の項に「倭名鈔云、那珂、按ズルニ、今ノ那賀村ナリ、凡ソ本郡一国ノ中央ニアルヲ以テ、中ノ国ト称ス、後那珂郡ニ更ム、思フニコノ郷郡名ヲ取テ名トセシハ、上古国造コノ地ニ居住セシモノト見ユ、後ニ建テ郡トナルニ及ビテ、郡家ヲ隠井郷ニ移サレタリト見エタリ、蓋コノ地大道ニ隔遠ナルノミナラズ、郡ノ西辺ノ僻地ニテ、事ニ便ナラザル故ナリ」と記され、同書の那賀村の項には「倭名鈔那珂郡那珂ノ本郷ナリ、中世藤原氏小野崎ノ一族及大中臣氏ノ族コヽニ居リ、並ニ那珂氏トナル、熊野山文保元年願文ニ、常陸国那珂東郡住那珂四郎盛通、同五郎通泰トアルハ、藤氏ノ人ナリ」とある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報