緒川村(読み)おがわむら

日本歴史地名大系 「緒川村」の解説

緒川村
おがわむら

[現在地名]東浦町緒川

村の北を岡田おかだ川、南を明徳寺みようとくじ川が流れる。東のさかい川で三河国に接し、北は村木むらき村に接する。古くは小川・小河とも書いたが、明応八年(一四九九)五月、光山院中納言飛鳥井雅康が緒川城主水野氏を訪ねて詠んだ歌(富士歴覧記)「松のうへに繰るてふ糸の伊久結び玉の緒川の末かけてみむ」から、緒川になったという(大府町史)

文永二年(一二六五)一二月七日の将軍家政所下文案(塩尻)に「尾張国英比郷(知多郡)小河村一宮住人 可令早雅継(ママ)法師法名覚妙地頭職事」とあって、覚妙は父雅実同様に小河(緒川)村の地頭職に任ぜられた。


緒川村
おがわむら

面積:五七・六三平方キロ

那珂郡の西北部に位置し、北は美和みわ村、東は大宮町、南は東茨城郡御前山ごぜんやま村、西は栃木県那須郡と芳賀はが郡に接する。四方を鷲子とりのこ山地に囲まれた丘陵地帯の農山村。村の東部を北から南に流れる緒川は小舟こぶね川・油河内ゆごうと川・国長くにおさ川・小玉おだま川・小瀬沢おせざわ川などを合せ御前山村に入り那珂川に合流する。この緒川流域の低地は小瀬盆地とよばれる肥沃な耕作地で、上小瀬かみおせが中心地。国道二九三号が大宮町から上小瀬・小舟を経て美和村へ通ずる。主要な地方道は御前山村から那賀なか・下小瀬・上小瀬・小舟・大岩おおいわを経て那須郡烏山からすやまに至る烏山御前山線と、御前山村から国長・吉丸よしまる松之草まつのくさ・油河内・小舟に至る笠間緒川線がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android