配餠(読み)くばりもち

精選版 日本国語大辞典 「配餠」の意味・読み・例文・類語

くばり‐もち【配餠】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代、種々の場合にもちを配ること。また、そのもち。
  2. (イ) 年末に隣近所へ裾分けするもち。
    1. [初出の実例]「我宿へ来さうにしたり配り餠」(出典:俳諧・七番日記‐文化一〇年(1813)閏一一月)
  3. (ロ) 年末に家主から店子(たなこ)へ配るもち。
    1. [初出の実例]「壱軒の口上で済むくはり餠」(出典:雑俳・柳多留‐初(1765))
  4. (ハ) 死者のあった家で、四十九日に蒸し物と称して配るもち。多くは、ぼたもち。
    1. [初出の実例]「配りもちから女人とてへだてなし」(出典:雑俳・柳多留‐二三(1789))
  5. (ニ) 赤子の生後六日目に、町内に配る祝儀のもち。
    1. [初出の実例]「くばり餠(モチ)が拾匁」(出典浮世草子・新色五巻書(1698)五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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