家主(読み)イエアルジ

デジタル大辞泉の解説

いえ‐あるじ〔いへ‐〕【家主】

一家の主人。いえぬし。
「かの―二十八日に下るべし」〈浮舟

いえ‐ぬし〔いへ‐〕【家主】

その家の主人。
「早速神田の御宅を尋ねて見ると、早や―の二三人も代って居るので」〈鉄腸雪中梅
貸家貸間の持ち主。おおや。やぬし。

や‐ぬし【家主】

貸し家の所有者。いえぬし。おおや。
一家の主人。あるじ。

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大辞林 第三版の解説

いえあるじ【家主】

一家の主人。男女ともにいう。家の君。 「かかるほどに、かの-大弐になりぬ/源氏 蓬生

いえぬし【家主】

借家の所有者。近世、江戸では、借家の管理人。
一家のあるじ。いえあるじ。 「 -とつぼねあるじと定め申すべき事の侍るなり/枕草子 六・能因本

やぬし【家主】

貸し家の持ち主。おおや。
一家の主人。あるじ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

家主
やぬし

「いえぬし」とも読む。江戸時代の町人階層の一つ。土地家屋の所有者(地主(じぬし)、家持(いえもち))をさすが、管理人である家守(やもり)(大家(おおや))を含んでいう場合もある。[編集部]

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世界大百科事典内の家主の言及

【家守】より

…日本近世において,主人不在の家屋敷を預かり,その管理・維持に携わる管理人のこと。家主(やぬし∥いえぬし),屋代(やしろ),留守居(るすい),大家(おおや)などとも呼ばれた。日本の近世社会は,家屋敷の所持者である家持を本来の正規の構成員として成立していたが,なんらかの事由で家屋敷の主人が長期にわたって不在となる場合,不在中の主人に委嘱され,家屋敷の管理・維持にあたるのが,家守の基本的性格である。…

【家持】より

…家屋敷は,イエの基礎となる家屋と,その敷地とからなるが,家持はこの両方を同時に所持している。これに対して,自分は他所に住み,家屋敷を有する者を家主,敷地のみを有する者を地主という。また,家屋敷の全部または一部を借りて居住する者を借家・店借(たながり),敷地を借りて家屋は自分で有する者を地借とよぶ。…

【裏店】より

…したがってこのような裏店が密集した地区の人口密度はかなり高かった。江戸の場合,地主が屋敷地内に住む(家持または居付地主と呼ばれた)ことは少なく,多くは家守(やもり)(大家,家主ともいう)が屋敷地内に住居を構え,地代・店賃徴収を代行し,また裏店住人の人別改め(戸籍調べ)や町触(法令)通達などを行い,棒手振(ぼてふり)などの小商人,大工・左官などの職人,そして日雇いなどと呼ばれた下層単純労働者など,裏店住人の事実上の支配者となっていた。長屋【玉井 哲雄】。…

【家守】より

…日本近世において,主人不在の家屋敷を預かり,その管理・維持に携わる管理人のこと。家主(やぬし∥いえぬし),屋代(やしろ),留守居(るすい),大家(おおや)などとも呼ばれた。日本の近世社会は,家屋敷の所持者である家持を本来の正規の構成員として成立していたが,なんらかの事由で家屋敷の主人が長期にわたって不在となる場合,不在中の主人に委嘱され,家屋敷の管理・維持にあたるのが,家守の基本的性格である。…

※「家主」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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