酒薬(読み)シュヤク

デジタル大辞泉 「酒薬」の意味・読み・例文・類語

しゅ‐やく【酒薬】

中国酒醸造に用いるこうじ一種。砕いた米などに水を加えて球状にかため、菌を培養させたもの。用いる水に漢方薬成分を抽出させるのでこの名がある。

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精選版 日本国語大辞典 「酒薬」の意味・読み・例文・類語

しゅ‐やく【酒薬】

  1. 〘 名詞 〙 中国醸造酒に用いるもので日本酒種麹酒母にあたるもの。米の粗粉末とふすまに水を混ぜて種々の発酵菌を繁殖させて乾燥したもの。チュウヤオ。

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世界大百科事典(旧版)内の酒薬の言及

【こうじ(麴)】より

…(1)餅こうじ 生または炒(い)った穀物を粉砕,水で練って煉瓦状,円板状,だんご状にかため,カビをつけたもの。これには茅台酒(マオタイチユウ)などの中国の蒸留酒や韓国の濁酒(マッカリ)の製造に用いられる麯子(きよくし)や紹興酒に使われる酒薬(薬草やその汁などを加え成型し,カビをつけたもの),台湾の米酒(ミーチユウ)用の白(パイチユイ),東南アジア諸国のラギー,ヒマラヤ山地のマルチャなどがある。(2)撒(ばら)こうじ 蒸煮した穀粒にカビをはやしたもの。…

【中国酒】より

…(2)小麴(しようきく) 粉砕したうるち米,小麦,米ぬかなどに水を加えて練り固め,直径2~3cmの球状にして,既製の小麴の粉末を塗りつけ,菌を培養するもので,形が小さいためこの名がある。また,原料を練り固める水に,あらかじめ数種あるいは数十種の漢方薬を浸し,その成分を抽出したものを用いるので,薬麴,酒薬とも呼ばれる。培養される微生物の種類は大麴と大同小異だが,漢方薬の成分が有害菌を防ぎ,有用菌の繁殖を助け,生成酒に特有の香気を付与するという。…

※「酒薬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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