重層型産業構造(読み)じゅうそうがたさんぎょうこうぞう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

重層型産業構造
じゅうそうがたさんぎょうこうぞう

1996年版「経済白書」のなかで,戦後日本の産業構造の特徴として示された概念。貿易構造と産業別生産性から見た場合,日本の産業は,(1) 生産性が高く輸出競争力も強い「比較優位産業」,(2) 生産性が相対的に低く輸出競争力も弱い「比較劣位産業」,(3) 生産性が非常に低い一方で,貿易財 (サービス) を産出しない「非貿易財産業」という,生産性の異なる3種の重層型構造をなしてきたとする。そして,比較優位産業が生産性の格差を広げつつも日本経済を牽引してきたが,3者の実力格差はより拡大する傾向にあるとし,この構造を改革しなければ,円高圧力がさらに強まり,産業の空洞化が進み,内外価格差が一層拡大すると強調している。

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