改訂新版 世界大百科事典 「野叟独語」の意味・わかりやすい解説 野叟独語 (やそうどくご) 杉田玄白著。3巻。未刊写本。1807年(文化4)作。《形影夜話》と同趣向の,影法師と自分との問答形式の作。太平に慣れ,柔弱となった旗本や奢侈に耽溺している諸大名に憤激し,その根本的是正策を考え,世相の論評から進んで幕府政治に対する痛烈な批判を行い,外政に対する積極的手段を論じた書。江戸の防備についても論じる。本書はその性質上筐底(きようてい)に秘められ公開されなかった。執筆者:片桐 一男 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by