野呂 粕次郎(読み)ノロ カスジロウ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「野呂 粕次郎」の解説

野呂 粕次郎
ノロ カスジロウ


職業
人形芝居芸人

生年月日
明治17年

出生地
青森県 西津軽郡館岡村(つがる市)

経歴
19歳の時、青森へ地方巡業に来た上方の人形芝居一座に加わり、半年ほど人形劇の技能を学ぶ。帰郷後、津軽地方の人情風土に根ざした人形芝居の創始を志し、仲間を募って館岡人形芝居一座を結成。酒飲みで粗忽な金多とおしゃべりの豆蔵という、津軽の「もつけ」をもとにした2人のキャラクターを登場人物に配した「金多豆蔵」ものを創出し、言葉の巧みさとおかしさで人気を集めた。のち津軽全域で興行を展開、大正時代には座名を金多豆蔵人形芝居に改称。また歌舞伎や伝説に題材をとった「鬼人お松」「元禄の孝子伝」などの演目を創作し、人情話を得意とした。昭和16年公演中に倒れ、間もなく没した。

没年月日
昭和16年 (1941年)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

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