野島浦(読み)のじまうら

日本歴史地名大系 「野島浦」の解説

野島浦
のじまうら

[現在地名]金沢区野島町・乙舳おつとも

北方の町屋まちや村・洲崎すさき村から南に延びた砂洲が金沢原かねさわはらを経て、標高五四メートルの独立丘野島山に連なる。その西麓にあたり、平潟ひらかた湾に面する。南西海峡を隔てて六浦平分むつらひらぶん村字室之木むろのき、南は海で三浦郡浦郷うらのごう(現横須賀市)に対する。年未詳の剣阿書状断簡(県史二)には称名寺金堂修復用の檜皮につき、「此檜皮□夕野嶋付」とみえ、同じく年未詳の剣阿書状断簡(同書)にも「野島之磯海苔」とみえ、海産物海運を業とする地であることがうかがわれる。

近世洲崎村に属する小字で浜方と称した。「風土記稿」によれば、別に浜名主を定めて別村の趣があったという。専漁村で天保一一年(一八四〇)の戸数八三、村高二八石(横浜市史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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