20世紀日本人名事典 「野本武一」の解説
野本 武一
ノモト タケイチ
- 生年
- 明治45(1912)年3月12日
- 没年
- 昭和49(1974)年6月27日
- 出生地
- 埼玉県
- 経歴
- 大正11年埼玉県水平社創立直後、平野小剣の演説に感化され、埼玉県水平社第2回大会では「少年は叫ぶ」を発言、荊冠旗を揚げて通学した。14年被差別部落が焼きうちされた世良田村事件で運動は停滞したが、再建に尽力し、県内各地の小作争議にも取り組む。昭和11年埼玉県水平社を再興、書記長。13年人民戦線事件で逮捕される。戦後、部落解放全国委員会の常任中央委員に就任。22年社会党公認で埼玉県議(1期)に当選。28年同党県連書記長、のち委員長となる。37年同和対策審議会専門委員。38年狭山事件ではいち早く差別に基づく冤罪ととらえ、被告救済に尽力した。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報