野母遠見番所跡(読み)のもとおみばんしよあと

日本歴史地名大系 「野母遠見番所跡」の解説

野母遠見番所跡
のもとおみばんしよあと

[現在地名]野母崎町野母

江戸時代に置かれた番所。寛永一五年(一六三八)南西ノ山(日野山・権現山)に遠見番所が置かれ、当初は野母村・樺島かばしま村の百姓が詰めて異国船の監視などにあたった。島原の乱を鎮めた老中松平信綱が帰途に長崎に立寄って異国の悪船の来航をいち早く知るため遠見番所の候補地を検討、野母崎は見渡しがよいとして選ばれ、発見しだいに飛船をもって長崎奉行に注進するよう命じられ、不断に四人ずつ百姓を詰めさせた。のち百姓の負担に替えて専任の遠見番一〇人(一人前二人扶持七石)、飛船の水主一〇人・遠見番一〇人(一人前四人扶持)を配したとされるが、その年次は万治二年(一六五九)とされる(「華蛮交易明細記」など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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