量子標準(読み)りょうしひょうじゅん(その他表記)quantum standard

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「量子標準」の意味・わかりやすい解説

量子標準
りょうしひょうじゅん
quantum standard

量子力学原理に基づいた測定標準原子素粒子などの物理量運動量エネルギー電荷など)は,段階的にしか変化しない。つまり素量の整数倍の値にしかならないという性質をもっている。そのような特性を利用した測定基準で,1990年以降,電圧や電気抵抗国際標準となっている。

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知恵蔵 「量子標準」の解説

量子標準

原子、素粒子などの極微の世界では量子力学の原理が支配的となり、運動量、エネルギー、電荷などの物理量は、素量と呼ばれる一定量の整数倍の値しかとれず、物理的な状態の変化は連続的ではなく、階段状に推移する。このような現象を利用して定めた測定標準を、量子標準という。1990年から、電圧及び電気抵抗の国際標準がこの形で決められている。

(今井秀孝 独立行政法人産業技術総合研究所研究顧問 / 2008年)

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