金切りのこ(読み)かなきりのこ

改訂新版 世界大百科事典 「金切りのこ」の意味・わかりやすい解説

金切りのこ (かなきりのこ)

主として金属材料を切断するのに用いられるのこぎり。手動工具としてのハンド弓のこと動力を用いる工作機械としての金切りのこ盤がある。後者は単にのこ盤あるいはのこぎり盤と称されることも多く,のこ刃の切削運動から,弓のこ刃の直線往復運動によって切断を行う弓のこ盤,環状の帯のこ刃の回転・直線運動によって切断を行う帯のこ盤および丸のこ刃の回転運動によって切断を行う丸のこ盤に大別される。いずれも原理的には木材用の木工のこ盤と同じであるが,弓のこ盤の場合,押し行程で切削を行う点が木工のものと異なる。のこ刃は工具鋼または高速度鋼製で,その歯の形状や“あさり”の組み方によって数種類に分けられる。切削される工作物の材質,形状,使用目的によって,盤や刃の種類,切削速度や工作物の送り速度などを適正に選ぶ必要がある。
(のこぎり)
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android