日本歴史地名大系 「金沢前郷村」の解説 金沢前郷村かねざわまえごうむら 秋田県:仙北郡仙南村金沢前郷村[現在地名]仙南村金沢北を出(いで)川、南を厨(くりや)川が西流し、その間を中(なか)ノ目川(めがわ)堰が流れる扇状地上にあり、南は金沢本町(かねざわもとまち)村(現横手市)、北は境田(さかいだ)村に接する。文禄三年(一五九四)の中郡領知上り高(六郷の歴史)に<資料は省略されています>とあり、六郷氏の一統金沢氏の本領であった。古代に清原氏の拠った金沢柵(かねざわのさく)に近く、開発は古いと思われ、菅江真澄の「月の出羽路」によれば石神(いしがみ)集落の東部山地中腹の一字(いちのじ)山から仁安三年(一一六八)の銘のある白銅経筒が出土したという。同書に「石畳起し掘りうがちたりしかば石櫃あり、そが内に、白銅の筒に法華経を書写納めたり」とある。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報