金箱(読み)カネバコ

デジタル大辞泉 「金箱」の意味・読み・例文・類語

かね‐ばこ【金箱】

金銭を入れておく箱。銭箱ぜにばこ金櫃かねびつ
金銭上の援助をしてくれる人。また、金銭を稼いでくれるもの。金蔵かねぐらドル箱

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「金箱」の意味・読み・例文・類語

かね‐ばこ【金箱】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 金銭や財宝を入れておく箱。金庫。ぜにばこ。かねびつ。小判なら千両入れて一箱。
    1. [初出の実例]「貨物取に長崎へ下る人に、我も跡よりのおもひ立あるのよし、銀箱(カネバコ)さきへ預て遣し侍る」(出典:浮世草子・好色一代男(1682)八)
    2. 「イヨ、金箱(カネバコ)に金箱。合せて二千両二分二朱一本」(出典:滑稽本・戯場粋言幕の外(1806)下)
  3. 資金、費用などを出す人。金主(きんしゅ)または金持ち。
    1. [初出の実例]「万福長者の金箱(カネバコ)を、抱いて寝乍ら十両や、廿両の金の工面が、出来ねえ事ァありやすめえ」(出典:人情本・恩愛二葉草(1834)初)
  4. 金もうけのもとになるもの。またはその人。とくに花柳界では、よくかせぐ芸娼妓のこと。かなやま。かねぐら。ドル箱。
    1. [初出の実例]「親かたと思ひ、気がねは無用、我らが大事(じ)の金箱(カネバコ)達」(出典:浄瑠璃・傾城酒呑童子(1718)四)
  5. ( 客からもらった金をその引き出しに入れておいたところから ) 花柳界で、女郎煙草盆(たばこぼん)
    1. [初出の実例]「金箱にはいふきのつくとんだとこ」(出典:雑俳・柳多留‐三一(1805))

かな‐ばこ【金箱】

  1. 〘 名詞 〙かねばこ(金箱)
    1. [初出の実例]「ホンニ金箱(カナバコ)が不用心だ」(出典:人情本・春秋二季種(1844‐61頃)二)

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