金庫(読み)きんこ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

金庫
きんこ

これには,国または地方公共団体の現金出納機関としての金庫と,金融企業形態の一つとしての金庫とがある。前者には,固有金庫制度,委託金庫制度,預金制度の別がある (会計法 34,地方自治法 235,地方自治法施行令 168など) 。後者の金庫は,営利を目的とする銀行その他の金融機関の融資が困難と思われる対象に対して,社会政策的ないし国策的な目的で金融を行うために設けられるもの。現在,農林中央金庫 (大正 12年法律 42号) ,商工組合中央金庫 (昭和 11年法律 14号) がある。このほか,一般的企業形態として,一種の協同組合の性格を有する中小企業金融のための信用金庫 (昭和 26年法律 238号) ,労働金庫 (昭和 28年法律 227号) がある。

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デジタル大辞泉の解説

きん‐こ【金庫】

金銭・財宝を保管するための倉庫。かねぐら。
現金・重要書類・貴重品などを盗難や火災から守り安全にしまっておくための鋼鉄製などの箱や室。
国または地方公共団体の現金出納機関。
特別法によって設立された特殊金融機関の名称。農林中央金庫商工組合中央金庫の二つがある。信用金庫労働金庫は一般の金融機関

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世界大百科事典 第2版の解説

きんこ【金庫】

金銭や貴金属類,重要書類などを安全に保管するための室,あるいは箱。盗難や火災から守るため,各種の仕掛けが施されている。銀行の金庫室はその代表的なもので,きわめて大がかりな扉を開閉するようになっているが,近年は書類や磁気テープなどの情報源の保管の重要性が増し,金庫の構造も多様化している。単独の箱型の金庫にはJIS規格による耐火性能試験があり,防盗性能については,ガスバーナーによる溶断試験,ドリルによる穿孔試験,鋼球落下による衝撃試験などを業界で実施している。

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大辞林 第三版の解説

きんこ【金庫】

金銀・宝物などを入れておく庫。かねぐら。
貨幣・財宝・重要書類などを火災・盗難などから防ぐためにしまっておく鉄製の頑丈な箱。 「 -破り」 「手提げ-」
国や公共団体の現金出納機関。国庫金の出納者としての日本銀行など。
特別な種類や範囲の金融を営む機関。農林中央金庫・商工組合中央金庫・労働金庫・信用金庫がある。

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精選版 日本国語大辞典の解説

かな‐ぐら【金庫】

人情本・春秋二季種(1844‐61頃)二「内をから明にして金蔵(カナグラ)が不用心だハ」

きん‐こ【金庫】

〘名〙
金銭財宝を保管しておく倉庫。かねぐら。金蔵。また、比喩的に資金などの出どころ。
西洋事情(1866‐70)〈福沢諭吉〉初「両院の議事官は合衆国の金庫より給料を受け」
② 金銭、財宝などの貴重品や重要書類などを保管し、火災、盗難などから防ぐ装置を設けてある(鋼鉄製などの)箱または室。
※風俗画報‐二〇九号(1900)本町「大倉金庫店 四丁目九番地にありて金庫を製造販売す」
③ 現金出納の主体としての国家または公共団体。あるいは、国や公共団体の現金出納機関。
④ 金融企業形態の一つ。特別な種類または範囲の金融を営む金融機関。農林中央金庫、商工組合中央金庫、労働金庫、信用金庫など。
⑤ 政府の出資で、社会政策的または国策的な目的の金融を営むために設立された金融機関。第二次世界大戦前および戦時中の庶民金庫、戦時金融金庫や戦後の復興金融金庫など。

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世界大百科事典内の金庫の言及

【貯金箱】より

…なお,古代中国には通貨とされた子安貝を蓄える貯貝器(ちよばいき)があり,雲南省の石寨山古墓(せきさいさんこぼ)などから青銅製のものが出土している。現存する世界最古の金庫であり,貯金箱であろう。【高田 公理】【殖田 友子】。…

※「金庫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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