小判(読み)こばん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

小判
こばん

江戸時代の金貨の一つ。小形の判金の意で,1枚1両にあたり,江戸時代を通じて幕府の標準的金貨幣であった。文禄年間 (1592~96) ,徳川家康が京都の金工後藤徳乗の弟子後藤光次を招き,江戸,駿府で試鋳させた武蔵判,駿河判に始るという。慶長6 (1601) 年,慶長小判が大量に鋳造されてから全国的通貨となった。慶長以後,元禄,宝永正徳享保元文文政,天保,安政,万延の各種小判が発行された。これらの新改鋳は流通上の必要性 (瑕金の回収) によることもあったが,多くは改鋳の利益 (出目) をねらって行われたので,品位量目とも次第に落ちていった。

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デジタル大辞泉の解説

こ‐ばん【小判】

江戸時代の金貨。楕円形で1枚を1両とする。幕府発行の標準貨幣で、慶長小判・元禄小判・正徳小判・天保小判・万延小判などがある。→大判
紙・書物などの判の小さいもの。
[アクセント]1バン、2はコバン

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百科事典マイペディアの解説

小判【こばん】

江戸時代の金貨幣の一種。大判を小型にしたもので,1枚1両をたてまえとし金貨幣の標準をなす。徳川家康が早く江戸,駿河で試造させたが(武蔵墨書小判,駿河墨書小判),天下平定後の1601年(慶長6年),江戸金座をはじめ京都・駿府・佐渡などで鋳造させ,全国に流通させた(慶長小判)。のち元禄・宝永・正徳・元文・文政・天保・万延など幾多の小判が発行され,一分金とともに広く使用されたが,正徳小判を除き改鋳のたびに品位は落ちた。
→関連項目一分銀一朱金慶長金銀後藤庄三郎天保金銀文政金銀宝永金銀洋銀(貨幣)

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世界大百科事典 第2版の解説

こばん【小判】

江戸時代における金貨の一種。1601年(慶長6)徳川家康は慶長小判(1両)を鋳造し,それ以後小判は幕府貨幣のなかでも標準貨幣となった。慶長小判は後藤庄三郎光次により江戸の小判座(金座)はじめ,京都・駿府・佐渡の鋳造所でつくられた。慶長小判に先立って,家康は1595年(文禄4)武蔵墨書(むさしすみがき)小判・駿河墨書小判を鋳造し,さらに1600年に慶長古鋳小判をつくっている。古鋳小判以後,それまでの墨書が改められて極印(ごくいん)制となった。

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大辞林 第三版の解説

こばん【小判】

[1] 江戸時代の金貨の一。楕円形で、表裏に極印がある。発行時により大きさ・量目・品位などは異なるが、一枚一両として通用した。慶長小判・宝永小判など、十種が発行された。
[1]小判形がた」に同じ。
[0] 紙などの、判はんの小さいもの。

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精選版 日本国語大辞典の解説

こ‐ばん【小判】

〘名〙
① 江戸時代発行の「一両」通用の金貨幣。楕円形で、表面に「壱両」と「光次」の文字、「地紙枠付桐紋」二個の極印が打刻され、裏面に年代標識印(ないものもある)、花押印、製造責任者検印などが打刻されている。形式的にはほとんど変化はないが、品位、重量、大きさなどを異にするものがあり、種類は多く、慶長小判、元祿小判、宝永小判、正徳享保小判、元文小判、文政小判天保小判、安政小判、万延小判などがある。必ず一両と定まっているので、「一両小判」という呼び方は誤りであり、金貨幣であるので、「小判金」というのも正しくない。元来大判と対比する名称。
※禁令考‐前集・第六・巻五四・延宝二年(1674)「小判通用之儀に付町触」
※滑稽本・浮世風呂(1809‐13)四「迷子札さ。是は何と書てございますヱ。小判(コバン)で能ネ」
③ 紙などの判(ばん)の小さいもの。
※玉塵抄(1563)六「観瀾文集にあるぞ十冊やらあるぞ小板ぞ唐本なり」

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世界大百科事典内の小判の言及

【大判】より

…ついで天正16年(1588)豊臣秀吉は京都の彫金家後藤徳乗に命じて天正大判を鋳造させた。徳川家康は幣制の確立を重視し,関ヶ原の戦の翌年にあたる慶長6年(1601)には慶長大判・小判・一分金・丁銀・豆板銀の金銀貨を鋳造した。慶長大判の量目は天正大判と同じ44匁1分(165g)であった。…

【金座】より

…江戸時代の小判一分金鋳造所をいう。勘定奉行の支配下におかれていた。…

【千両箱】より

…江戸時代に1000両の貨幣を収蔵することを目的として造られた箱。千両箱は小判や一分金の25両包みが40個入れられた。大判用の千両箱もあり,安政期(1854‐60)以後には二分金用の千両箱も現れた。…

※「小判」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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