日本大百科全書(ニッポニカ) 「金華山黄金山神社」の意味・わかりやすい解説
金華山黄金山神社
きんかさんこがねやまじんじゃ
宮城県石巻(いしのまき)市鮎川浜(あゆかわはま)字金華山に鎮座。俗に金華山神社とよばれる。祭神は金山毘古神(かなやまひこのかみ)、金山毘売神(かなやまひめのかみ)。奥の院(大海祇(おおわだつみ)神社)に市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)ほか3神を祀(まつ)る。創建年代不詳。社伝によると、750年(天平勝宝2)に牡鹿連宮麿(おじかのむらじみやまろ)らが創建したと伝える。古くは金華山大金寺(だいきんじ)と号し、弁財天を安置。奥州藤原氏、ついで石巻城に拠(よ)った葛西(かさい)氏の崇敬の下に栄え、近世には仙台藩の保護を受けた。明治初年の神仏分離により現社名に改称。旧県社。例祭9月25日。式内社の黄金山神社は同県遠田(とおだ)郡涌谷(わくや)町の同名社に比定する説が有力。
[高橋美由紀]