黄金山神社(読み)コガネヤマジンジャ

デジタル大辞泉 「黄金山神社」の意味・読み・例文・類語

こがねやま‐じんじゃ【黄金山神社】

宮城県石巻市鮎川浜にある神社祭神金山毘古神かなやまひこのかみ金山毘売神かなやまひめのかみ
宮城県遠田郡涌谷町にある神社。祭神は天照大神あまてらすおおみかみ金山彦神迦具土神かぐつちのかみ猿田彦神。宝亀元年(770)創建と伝える。

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精選版 日本国語大辞典 「黄金山神社」の意味・読み・例文・類語

こがねやま‐じんじゃ【黄金山神社】

  1. [ 一 ] 宮城県石巻市にある神社。旧県社。祭神は金山毘古神(かなやまひこのかみ)金山毘売神(かなやまひめのかみ)。天平勝宝元年(七四九陸奥国から日本ではじめて金が産出されたことを祝い、翌年聖武天皇の詔により創建されたと伝えられる。金華山。金華山神社。
  2. [ 二 ] 宮城県遠田郡涌谷(わくや)町にある神社。旧県社。祭神は天照大神(あまてらすおおみかみ)、金山彦神(かなやまひこのかみ)、猿田彦神(さるだひこのかみ)。宝亀元年(七七〇)に創建され、延暦一八年(七九九坂上田村麻呂が再建した。天平産金の故地として国史跡指定されている。

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日本歴史地名大系 「黄金山神社」の解説

黄金山神社
こがねやまじんじや

[現在地名]涌谷町涌谷 黄金迫

涌谷の北、成沢なりさわ地区との境に近い篦岳ののだけ丘陵に入込んだ沢にある。黄金山が社殿の真後ろにあり、山自体を神体としてきた。この山から流れ出た沢が社殿の崖下を巻くように流れる。通称黄金宮。「涌谷村安永風土記」には小金こがね神明社と記される。「延喜式」神名帳の小田おだ郡一座の黄金山神社に比定される。祭神は金山彦神・天照皇大神・猿田彦神ほか二神で、例祭は九月一五日。現在の拝殿は伊勢国白子しろこ(現三重県鈴鹿市)の国学者沖安海の献金によって天保八年(一八三七)に竣工したもので、神殿は明治四二年(一九〇九)に建立された。

奈良東大寺大仏鋳造は天平一九年(七四七)に始められたが、その最中、陸奥国から金が貢進された。当社鎮座地一帯がその産金の地と考えられており、当社は地主神として祀られたものであろう。「続日本紀」同二一年二月二二日条に「陸奥国始貢黄金」とみえ、同年四月一日鋳造中の大仏に対面した聖武天皇の奏文中に「東方陸奥国守従五位上百済王敬福部内少田くにのうちをだ黄金出在奏献」とある。また中務卿石上朝臣乙麻呂の宣命にも「陸奥国小田郡金出在礼利」とみえ、この貢進に対し朝廷は大赦を行うとともに天平感宝と改元、百済王敬福に従三位を、また関係者にも位階を授けている。

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デジタル大辞泉プラス 「黄金山神社」の解説

黄金山(こがねやま)神社

宮城県遠田郡涌谷町にある神社。770年創建と伝わる。祭神は金山毘古神(かなやまびこのかみ)、天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)、猿田彦命(さるたひこのみこと)。神社一帯は黄金山産金遺跡として国の史跡に指定。

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世界大百科事典(旧版)内の黄金山神社の言及

【金華山】より

…花コウ岩および花コウ片麻岩よりなり,島の中央に金華山(445m)がそびえる。西側中腹に黄金山(こがねやま)神社があり,749年(天平勝宝1)陸奥国で日本最初の産金が朝廷に献納された際,産金地の遠田郡涌谷町の黄金迫(こがねはさま)に黄金宮が建てられたが,天平勝宝年間にこの島にも黄金山神社が建てられたと伝える。島の周囲には傾動した隆起海食台の平たん面があり,海岸は直接太平洋に洗われて,千畳敷岩や賽の磧(さいのかわら),大箱崎,仁王崎などの奇勝を作っている。…

※「黄金山神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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