きん‐きょう ‥キャウ【金鏡】
〘名〙
① 金で飾った鏡。
※篁園全集(1844)一・己卯中秋月蝕「初疑魏殿懸
二金鏡
一、忽惜斉椎砕
二玉環
一」 〔
晉書‐赫連勃勃載記〕
※
菅家文草(900頃)一・月夜見梅花「可
レ憐金鏡転、庭上玉房馨」 〔
李華‐海上生明月詩〕
※
性霊集‐四(835頃)進悉曇等書表「玉燭調和、金鏡照耀」 〔劉峻‐広絶交論〕
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普及版 字通
「金鏡」の読み・字形・画数・意味
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世界大百科事典(旧版)内の金鏡の言及
【鏡】より
… 後漢時代に盛んに行われた讖緯(しんい)思想([讖緯説])では,鏡に政治的な意味を持たせて,聖天子が天下を安定させればふしぎな能力を持った宝鏡が出現するとされ,逆にある王朝の末期に暴君が出ると王朝の伝えていた鏡(この鏡は実物を指すのではなく多分に象徴的なもの)が失われるとされる。そうした政治権力の象徴としての鏡は,〈玉鏡〉〈金鏡〉あるいは〈天鏡〉などとも呼ばれ,天命の思想と結びついたものであったことがうかがわれる。天子が天下を統治することを〈鏡を握る〉と表現するのも,こうした観念に出るのである。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」