釣縄(読み)ツリナワ

デジタル大辞泉 「釣縄」の意味・読み・例文・類語

つり‐なわ〔‐なは〕【釣(り)縄/×吊り縄】

物をつるすのに用いる縄。
「城のうちより、四方の屏の―を一度に切って落したりける間」〈太平記・三〉
魚を釣るために、釣り針をつけて川や海の中に長く伸ばしておく縄。
伊勢の海のあまの―打ちはへて苦しとのみや思ひわたらむ」〈古今・恋一〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「釣縄」の意味・読み・例文・類語

つり‐なわ‥なは【釣縄】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 物をつるすのに用いる縄。
    1. [初出の実例]「城の中より四方の屏の釣縄(ツリナハ)を一度に切て落したりける間」(出典:太平記(14C後)三)
  3. 魚を釣る時に使う縄。先に釣り針をつけて仕掛ける。
    1. [初出の実例]「いせの海のあまのつりなはうちはへてくるしとのみや思ひわたらん〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)恋一・五一〇)
  4. 船具の一つ。水中のものを引き上げる時に使うもの。

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